なすぺんブログなすぺんこと那須洋美の徒然日記です♪

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人生の一部を共に過ごすべき出逢いについて 02:30
 不倫の経験は、ない。
 ないけれどその時間の流れ方や、心の在り方はとてもわかると思う。
 

 以前、ある人に出会った。
 3月だった。寒い夕方だった。
 その人とは単に仕事の話をするために逢った。その人の事はそのときまで知らなかった。その日が初対面だった。
 しかし、逢う前から何か得体の知れない元気な気持ちがあたしの中に満ちていて、あたしは自販機で温かい飲み物を2本買った。
 1本は自分のため。
 もう1本は、まだ見ぬその人のためだった。

 彼は不思議と、あたしに同調した。
 あたしの世界と彼の世界がぴったり重なり合うように、そこに一緒にいることが心地よかった。
 それは確かな激しい恋愛感情とかではない、何かもっとゆったりとした穏やかな親しみだった。
 彼には奥さんがいて、奥さんは病床にあると彼は語った。
 あたしは彼に対して感じるような親しみを彼の話に出てくる彼の奥さんにも感じ、回復を祈る気持ちでその話をただ聞いていた。

 彼は北海道の出身だった。
 いつか北海道と沖縄に行きたいと兼ねてから願っていたあたしは、そんなことを彼に話したことがある。
 沖縄はダイビングでこの間行けたからつぎは北海道なの、と言うあたしに、彼は、
「是非来て下さい。妻と2人で歓迎します」
と言ってくれた。


「こういうふうに言うと、言葉に変な色がついてしまうというか、ずるくなってしまうんだけど……僕には妻がいるけれど貴女のことは異性として2番目にすきです」

「あたしも」

 40代後半で歳も離れているし、折れそうに細身で、無精ひげを伸ばしていて、どこか女性的で、外見で言うならば彼は全くあたしの好みのタイプではなかった。
 あたしはどちらかというと、濃い男くさい顔立ちだとか、がたいがいい感じの方が好きだと思う。
 今まで誰かに感じたような胸のときめきだとか、激しい切なさだとか、そういうものと彼とは一切結びつかなかった。
 しかし、いまだかつてないやすらぎが彼と話す時間にはあった。




 そういえば、彼とはそれから何ヶ月逢っていないだろうか。
 別にお互い連絡先は知っているのだから連絡をとれば逢えるのだろうが、どちらからともなくフェードアウトしていった。
 お互いにお互いのことを好きであると伝え合った日が、思えば2人の最後の日だった。
 元気でいてくれればいいなと思う。

 あたしたちは一線を越えることはしなかった。
 仕事上の付き合いのみしかしなかった。
 彼にとって奥さんが大事なように、あたしにとってもそのままの彼の生活が素敵なものだった。
 願わくば、彼の奥さんが手術に成功して、彼があたしのことを忘れるくらいの充実につつまれていますように。
 あたしも過去にそんな幸せな平穏を共に感じたことを思い出に、新しい毎日を築いていく。
 気がつけば、すべては既に過去の色を帯びていた。



 よしもとばななさんの著書、『ハゴロモ』を読んだ。
 それは主人公が終わってしまった不倫の恋から立ち直る過程を描いた物語だった。
 そうそう、そういうふうに傷は癒えていく。
 あたしは、過去の自分の別の失恋(不倫じゃないよ)経験と重ねながらその物語を読み進めた。
 あとがきにも『弱っているときにじんわりしみてくる小説』とあるけれど、まさにそんな小説だった。


 人と人の間には本当には言葉はない。
 ただ、全体の感じがあるだけだ。


 文中にあったそのことを、あたしは本当だと思った。
 そうだ。
 確かにそうだ。
 あたしはそれにとっくに気づいているくせにわかっていなかった。
 本当に波長が合う人とは、何気なく一緒にいても合う。
 あたしが好意を抱いた人――男性でも女性でもいい――そういう相手が、やっぱり相手もあたしに対してなんらかの好意を抱いてくれていると感じる時がある。
 そういうことだけなんだと思った。
 ただ、物事にはタイミングがある。
 小さなずれでも修正できないとそれは決して元通りには戻らない。


 あたしは老若男女問わず、人にすぐなつく。
 人をすぐ大好きになる(広い意味で)。
 恋愛における「大好き」は簡単には口に出来ないし、本当にそういう確信が固まらないと絶対に言わないけれど、人として誰かを好きになるのは全く惜しまない。
 周りにいる人みんな相手の迷惑も顧みずに大好きになる。
 どんなに痛い目にあっても何度でも人を信じる。
 でも、無理に「大好き」を主張しなくてもいい出逢いもある。
 言葉にしないと伝わらないことは確かに無数にある、絶対にある、それでも、そうでないものも確かにある。
 大事にしたいと思う。







 追伸。
 ようやく完治しました。
 おなかが治りきるのに1週間もかかったよぅ。


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    | 愛ある限り戦いましょう 命、燃え尽きるまで。 | comments(2) | trackbacks(0) | posted by なすぺん(那須洋美)

    Comment








    お腹?何食べたの?
    ちゃんと反芻して食べないと駄目ですよ!

    鬼ちゃん、日曜日に交通事故にあって、
    現在リハビリ中!
    (加害者は、防犯登録ナンバー月島61078)

    更新中だが、詳細は鬼ちゃんBLOGで見るにゃ!
    posted by 墓場鬼太郎 | 2007/02/15 4:43 PM |
    >墓場鬼太郎さま
     反芻って!! 牛じゃないからっ!

     交通事故のブログみたよ。すっごい酷い事故じゃなくてよかったけど、お大事にね。
    posted by なすぺん | 2007/02/25 4:58 AM |
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