ネバーランド(注:日記長いぞ〜) | 04:00 |
ホラーは苦手である。
理由は単純、怖いから。
もっと言うと、ミステリーも得意ではない。
恐怖に似た緊迫感が後を引くからである。
食わず嫌いではない。
そもそも嫌いなわけではない。
「苦手」であって、「得意ではない」だけである。
ホラーやミステリーの何が面白いのかを多少はわかるつもりだし、実際本や映画でそれらの作品と出逢ってしまうと惹きつけられてしっかりラストまで見届けてしまったりする。
しかし怖い。
あぁ、怖い。
恩田陸氏の本を読むのは3冊目になる。
理由は単純、怖いから。
もっと言うと、ミステリーも得意ではない。
恐怖に似た緊迫感が後を引くからである。
食わず嫌いではない。
そもそも嫌いなわけではない。
「苦手」であって、「得意ではない」だけである。
ホラーやミステリーの何が面白いのかを多少はわかるつもりだし、実際本や映画でそれらの作品と出逢ってしまうと惹きつけられてしっかりラストまで見届けてしまったりする。
しかし怖い。
あぁ、怖い。
恩田陸氏の本を読むのは3冊目になる。
1冊目は、去年の夏頃で『夜のピクニック』。
『おまじない』のこじつけに多少の強引さを感じつつも、大好きな作品となり、映画館にも足を運んだ。
2冊目は、つい昨日読み終わった。
体調不良で丸一日布団の中にいたため、買い置きの中からひっぱり出してきて読んだのだ(あたしは数冊まとめて買ってじっくり1冊ずつつぶしていくことが多い)。
それは『ライオンハート』。
その作品はメロドラマだった。
筆者のあとがきにもこう書いてある。
「私はメロドラマを書きたいと思っていた。メロドラマと言えば擦れ違いであるが、きょうび擦れ違いをやるのは難しく、成立するのはSFしかないと思っていた。」
確かにそうだと思った。
携帯が普及し、国の機関の情報管理や交通の便が発達した今、昔ながらの擦れ違いは成立しづらい。
最初、『夜のピクニック』でもそうであったように、私は『ライオンハート』の世界観にあっという間に没頭した。
先が読みたくてどんどんページを捲った。
しかし、読み終えたあとはどうもすっきりしなかった。
「つまり、どういうことだ?」
何かキレイに纏まって終わった気がしなくもないけれど、どういう理屈で2人は巡りあっているのかの説明がどうしても腑に落ちない。
すべての始まりもわかったようなわからないような。
つまりエドワードは誰の魂なのか? その子なのか?
それが夢であるということは一体?
そして終わりはどこなのか。
終わらないものなのか。
一番新しい時代は冒頭と最後に描かれている失踪したエドワードなのだろうが、オックスフォードに家を借りた夫婦のところで終わっているという気がしなくもない。
そして、結局のところエドワード自身はどこへ行ったのか。
1枚のハンカチが巡る理由もわからない。
一体どのようにして?
私が鈍いからわからないだけなのだろうか。
わからないわからないわからない……。
もう一度最初から読んでもわかる気がしない。
わからない=のみこめないということだから。
読み終えてから数時間たって、ようやくそのもやもやから開放された。
SFなのだから。
そんなもん説明つかなくていいのかもしれない。
私が小学生の頃、漫画を描いた。
タイムスリップものだった。
主人公の女の子がタイムスリップして、自分の父親と出逢ったとしよう。
私にとって父親は絶対に父親であり、生物学的には一人の異性かもしれないけどもちろんそんな風に見ることはおそらく一生ないだろうしそうしたいとも思えないが、お互いが同い年という状態であればそれは絶対とは言えないかも知れないと当時の私は考えた。
それはあくまで私の父ではなく、物語の主人公の父親である。
少女漫画に出てくる父親だから、勿論親父臭とかはしないし、脂ぎってもいないし、酒に溺れたりギャンブルに狂ったり一切しない。青年時代はそれこそアイドルのようなヒーローだったりするわけだ。
娘は、父親にそっくりな恋人を連れてくるとかよく聞く。
まぁそういった現象で、娘と父親が惹かれあったとする。
その2人に子供が出来たとしたら、何が狂って何が残るのだろう? と、当時の私は考えて行き詰った。
結婚するはずだった『母』以外の人と子供を拵えたとしたら、母との結婚がなくなり子供である主人公が生まれなくなる可能性が高い。
そうすると主人公の存在そのものがないことになって、結局主人公と父親も出逢わないことになって、じゃあ無事に母と結婚して、主人公が生まれるだろうか。
でも主人公が生まれたらタイムスリップして父親に出逢ってそして……。
そのとき答えが導き出せなかったように、昨日読んだ『ライオンハート』における腑に落ちない矛盾点にも答えなんかないのかもしれない。
もうそういう形で無理やり自分を納得させて、この本のことはおいておくことにした。
そして、今日読んだ3冊目が『ネバーランド』である。
正直、読み始める時は一切期待はしていなかった。
当然自分の中で無理やりにしかおさめられなかった『ライオンハート』が、『ネバーランド』への期待喪失の原因である。
しかしこれは私のツボにスッポリとハマる作品だった。
ネバーランドは確かにそこに存在していた。
漫画『ここはグリーンウッド』を『青春』だったと思う私にとって、高校時代『卒業M』を面白いと思った私にとって(『卒業M』の後期バージョンのホモっぽいストーリーには一切興味がないが)、ノスタルジー回路をぐちゃぐちゃに刺激される最高にわくわくする物語だった。
恩田陸作品の高校生はさわやかすぎるとよく評されると筆者本人が語っているが、それはいっこうにかまわない。
学生時代の私が抱いていた憧れを含む男子生徒像により近いからである。
ウエットな人間関係を築く女子にとって、男同士の友情というのは不思議で、心より憧れる。
物語の中で、少年たちが背負っているものはみんながみんな余りに重い。
重すぎるのではないかと思う。
よく本当にひねくれずに育ったものだ。
しかし、少年たちが互いに自分の内面を零す事が出来たのも、その年齢だからなのかもしれない。
そんな重いものを曝け出して、致命的なほどに傷ついて(そうみえて)、それでも翌朝何食わぬ顔で仲良さそうに会話をする少年たち。
潔くて暖かくて大好きだ。
ただ……。
この作品はちょっとだけ、ミステリーの匂いがする。
謎が解けていくまでの恐怖に似たスリル。
度々浮上する怪談的要素。
ぶっちゃけ、小心者の私は眠れなくなってしまった。
ホラーでもないのに。
そんなに恐怖感を煽るミステリーでもないのに。
この長い日記を書くことで少し眠気が出てきた気がする。
さぁ、朝から仕事だぞ。
そろそろ眠れますように……。
とにかく、『ネバーランド』はオススメである。
☆追伸☆
病院行きますた。
なんか……お腹触っただけで、特別検査はしてくれませんでした。
「欲しいなら整腸剤出すけど?」
って感じでした。
正露丸飲んで行ったからお腹のゴロゴロもおさまってたタイミングだったし、熱もなかったしね。
まだお腹はかなり痛いけど、今夜は多分熱は出なかったと思います。
仕事も一応行けたよ。短い時間だけだけど。
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