ぷち歩行祭 | 18:18 |
23:06 品川駅出発
24:05〜24:18 休憩 大田区大森(公園)
大森→蒲田
25:30〜25:45 休憩 大田区六郷(新六郷橋麓の公園)
蒲田→川崎→鶴見
?〜26:55?頃 休憩 鶴見 ローソン
27:06 ちえこあさん合流 税務署前
鶴見→生麦→子安
28:10?〜28:20? 休憩 浦島
浦島→ランドマークタワー→ワールドポーターズ→赤レンガ倉庫→山下公園
29:39〜30:00 休憩 山下公園
山下公園→港が見える丘公園
30:25 GOAL!
細かいところはおぼえてないけど、大体こんな感じだったと思うです。
この歩行祭は、「恩田陸作『夜のピクニック』原作を読んだ、または、映画版を観て、『歩行祭』を体験したいと思った人が集まって、実際に長距離を歩いてみよう」というコンセプトのイベントです。
中には顔見知りのメンバーもちらほらいたみたいなんですが、あたしにとっては全く初めて顔を合わせる人たちばかりでした。
ちょいドキドキでした。
長距離歩くので、流石にいつもの厚底スニーカーや11センチヒールは脱いで、ナイキのランニングシューズにジャージという服装にしました。
赤いジャージにリュックで山手線に乗るのは恥ずかしかったです。
誰一人参加者の顔は知りませんでしたが、品川駅の駅構内に、不自然に円陣を組んでいるジャージ軍団を見たら一目で「この集団だ!」ってわかりました(笑)。
スーツの群れの中では非常に目立ちます。
それから、参加者の中に9歳の男の子がいるという話は主催の方から伺っていたので、集団の中の少年の姿が目に入ったのが確信の決め手でした。
初対面のメンバーでも、共に長い道を歩けば自然と連帯感のようなものは生まれます。
同じしんどさを、同じ達成感を味わうことによって、打ち解けるのも早かったりします。
ダイビングもそうです。
海の中ではしゃべれないので会話はままならないけど、同じものをみて感動したり、ジェスチャーだけで交流したりしているうちに初対面同士でもいつの間にか仲良くなれたりします。
しかしですね。
歩くうちに、「あたしは『歩行祭』に対するモチベーションが薄っぺらいんだな」と痛感しました。
当然です。
原作では、高校3年生の生徒が、修学旅行に代わる大きな行事として『歩行祭』を行います。
そこには、既にそのクラスで日常生活を送ってきた連帯感があります。
大好きな友人と、また密かに思いを寄せている人と、普段は一緒に過ごすことがない『夜』を過ごすという興奮もあります。
社会に出てからよりも、夜という時間の神秘さは大きいはずです。
また、1年生、2年生の頃に同じ歩行祭を体験して、今年が最後という感慨もあります。
高校生は、現役でありながら高校生活というものがどれだけ貴重でどれだけ短いものかを知っています。
その貴重な最後の『歩行祭』なのです。
そういう背景なしの『歩行祭』というのは、実にシンプルです。
ただ歩く。
地味〜な作業です。
横浜に入ってからはランドマークやスカイビル、マリンタワーなんかの景色を楽しんだりも出来ますが、時間帯が早朝なのでキレイなイルミネーションが消えていたりしました(笑)。
品川や川崎なんかはもう、第一京浜を歩いているだけなので景色には殆ど面白みはありません。
また、原作とは違って歩いているメンバーの中に『異母兄弟』がいるわけでもありません(笑)。
高校生の時、自宅から15キロ弱離れた高校から歩いて帰宅したことがあります。
雨の中。
革靴で。
自転車をひきながら(乗れよ!)。
当時仲の良かった男友達が歩きだったので、歩き出したからにはあたし1人自転車に乗るわけにもいかず、歩き通すしかありませんでした。
所詮15キロですが、あの時は革靴だったので足の裏がべろべろになって痛かったです。
今回は雨の中ではない。
靴も歩き易いスニーカー。ひざや足首はサポーターまでしている。
自転車もひいてない。
荷物も軽い。
また、あたしは終電を逃すたびに池袋から1時間半くらいかけて歩いて帰っていた頃がありました。
それは厚底スニーカーや厚底ブーツで。
それは重い荷物を持って。
ただ1人で。
だから、今回の30キロもそんなたいそうなものではないと思っていました。
実際歩いてみると、ただ歩くだけなのに、ただ歩くということが思っていた以上にパワーの要ることでした。
アスファルトの道は硬いです。
軽く軽くしたはずの荷物も、肩や腰に負担をかけます。
チンタラ歩いていた高校時代や池袋帰りと違って、昨日は時速5キロからのスタート。
コンパスが短くてちょこちょこ歩く癖があるあたしにとって、スタート直後から頑張ってついて行きました。
あたしは足首の靭帯が伸びていて、よくカクンとコケるので気をつけていたのですが、それはだいじょぶでした。
足の裏に水ぶくれが出来たのは、第3区間です。
2回休憩が終わって、10キロ地点から15キロ地点までの間。
第5区間、一行が横浜市街へさしかかり、足取りが軽くなってきた頃に、足の裏が突如ブチっという感触とともに痛くなりました。
横浜BRITZ前、水ぶくれが破れたんだなと歩きながらわかりました。
しばらく痛かったのだけれど、やがて痛みが麻痺してきました。
9歳の少年は、あたしよりずっとずっとコンパスが短いです。
しかも、彼はお母さんに連れられて来ただけで、『夜のピクニック』に対する思い入れも何もありません。
それでもあたしたちの時速5キロに20キロ地点までくいついて来てました。凄いです。
20キロ地点を越えたあたりから足が前へ出なくなってしまったので、最後はタクシーでゴールへ合流となりました。
いや、でもよく頑張ったなぁ。
一回集団から遅れをとって何キロも引き離されたあとはなかなか踏ん張れないものだと思います。
ゴール地点で逢えて嬉しかったです。
荷物を軽くするために、仕事のあと、不要な荷物は全部職場に置いて品川へ向かった都合上、へろへろの足取りで池袋にある事務所へ戻りました。
京浜東北線の中では携帯のアラームをセットして爆睡こいてたあたし。
職場なんか寄ったら、椅子に座った後立ち上がれなくなっちゃうよ! と思ったんですが、だいじょぶでした。
8時半くらいに到着して、ご飯たべたりパソコンいじったりして、12時から3時まで仮眠室を借りて寝ました。
家で寝ると8時間以上ガッツリ寝てしまって昼夜逆転しちゃう危険性があるんで、職場の人に起こしてもらったのです。
ほいでそのまま職場で遊んでいます(帰れよ……)。
シャワー浴びたいのでそろそろ帰ります。
池袋到着したころ感じていた股関節の痛みも、寝て起きたら何故かなくなっていました。
人間の回復能力ってすごいなー。すごいなー。
そんなこんなで結構しんどかった歩行祭ですが、来年またやろうという話が出ているから驚きです。
歩行祭の真っ最中にその提案が上がったときは、
「誰が参加するんですか」
なんて笑い混じりのツッコミなんかも飛んだものですが、どうでしょう?
来年になったら喉もと過ぎればなんとやらで、また頑張っちゃったりするのかもしれませんね。
確かに歩ききった達成感は結構爽快でした。
原作では、ゴール地点にある『高校』は坂の上にあります。
原作に近づける意味で、あたしたちのゴール地点も『港の見える丘公園』、立派に坂の上にありました。
しかし、のぼったところで何もない公園でした。
夜景はきれいなんでしょうけど、到着した頃には日も昇ってしまって、朝日がきれいなわけでも海が見渡せるわけでもありませんでした。
年配の方たちのラジオ体操をぼんやり眺めました。
『ぼくのなつやすみ』の『てっぺん山』を思い出しましたね。
山に登るためには何日もかけて苦労しなければいけないのに、上ってしまえばただの広場です。まぁめずらしい虫とかが採取出来るので価値がないわけではないですが……。
あぁ、長くなった。
しかも、1回書いたものが消えてしまったので、同じ内容で日記を2回も書いてます。切ない。
しかし長い。
コピーサイトにしたくないので滅多にやらないけど、この日記はmixiに書いたものです。『なすぺんブログ』にも貼り付けておこうと思うです。
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